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山梨県丹波山村に賃貸のハーフ住宅が完成 ‐ 30年ぶりの新築住宅が挑む地域課題の解決

山梨県丹波山村に、画期的な村営住宅3棟が完成しました。30年もの間、新築住宅建設が途絶えていたこの村で実現した本プロジェクトは、移住促進と地域活性化への大きな一歩となります。

完成した住宅は、当社が提案するハーフ住宅の考え方を公共賃貸住宅に応用したもの。木造大型パネル工法を採用し、UA値0.24、耐震等級3という超高性能な性能を実現しました。外壁には県産杉を使用し、内装は自然素材であるモイスと無垢床を採用。クロスを使用しない「現し」の仕上げにより、木の温もりを直接感じられる空間となっています。

特筆すべきは、高効率設備と太陽光発電システム「エネカリプラス」の組み合わせにより、光熱費の実質ゼロを実現したこと。一般的な戸建て住宅で月額15,000~20,000円かかる光熱費が不要となり、入居者の家計負担を大きく軽減します。

また、外壁の塗り替えやクロスの張り替えが不要な設計により、長期的な維持管理コストも抑制しています。

 

施工面では、大工不在という地域課題に対し、山梨・群馬の大工チームによる協力体制を構築。木造大型パネル工法の採用により、上棟からわずか4.5ヶ月という短期間での完成を実現しました。

標高600メートルの厳しい気候条件下でも快適な暮らしを実現するため、トリプル樹脂サッシの採用や高性能な断熱材の使用など、徹底した温熱環境対策を施しています。エアコン1台で室内は快適な温度を保ち、従来の住宅では当たり前だった「寒さとの戦い」から解放されます。

本プロジェクトは、移住促進という地域課題の解決と、環境に配慮した持続可能な住まいづくりの両立を実現しました。年々味わい深くなる自然素材の経年変化と、世代を超えて受け継がれる高品質な住まいは、丹波山村の新たなシンボルとなることでしょう。

今回のプロジェクトの成功は、行政、設計者、施工者など、多くの関係者の想いと技術が結実した成果です。この経験を活かし、今後も地域に根ざした持続可能な住まいづくりに取り組んでまいります。