ハーフ住宅のための構造
「高性能な住まいと地震」
近年、日本の住まいは高断熱化によって使用する材料が増え、またその材料も重量化が進んでいるため「重たい家」が増えています。
日本は地震大国ですが、実は重たいものほど地震時に大きな影響を受けます。電車やバスに乗っている時に体重の重たい人ほど急ブレーキをかけられるとバランスを崩しやすくなりますが、これは慣性の法則が働いているからです。
「バランスと地震」
同じく電車やバスで急ブレーキをかけられた時、足を広げて踏ん張るのと足を狭めて立つのではどちらが倒れにくいでしょうか。
答えはもちろん足を広げている時です。
そして、足を広げていても進行方向と同じ向きに足を広げていれば倒れにくいですが、進行方向に対して体を正面に向けていれば足の踏ん張りが効かなくすぐにバランスを崩してしまいます。
地震はどの方向が揺れるか予測できません。よって、東西方向、南北方向どちらにもバランスよく耐力壁を配置するのが基本となります。
「許容応力度計算の必要性」
一般的な木造住宅の構造確認方法は、建築基準法の仕様規定と品確法の仕様規定(性能表示)、建築基準法の許容応力度計算の3種類あります。
その中で、正確な建物の重量で計算できるのは建築基準法の許容応力度計算だけです。
その他の計算は一般的な建物の重量で検討を行う簡易計算であるため重量化する建物の耐震性を正確に検討することができません。
バランスの検討についても、許容応力度計算が一番詳細に検討することができます。
「変化に対応できる構造」
ハーフ住宅は全棟許容応力度計算により耐震等級3を確認しています。
加えて、プランの特徴として耐力壁をバランスよく配置しているため小さい建物ながらも内部は広い空間を確保しているので、最初は大空間のまま住み始めて、のちに家族構成や暮らし方の変化に合わせて間仕切り壁を追加したり、元に戻したりすることができます。
将来的な大リフォーム時にも、構造を変えずに間取りを全く別なものにすることも可能になります。
「肉は骨についている」
動物は美しい骨格があるからこそバランスの取れた肉体となっています。植物もランダムのようでバランスの取れた樹形に葉が茂ることで美しくなります。
ハーフ住宅も許容応力度計算で耐震等級3を確認した美しい骨格を持つため、それをそのままデザインとして現しとしています。
皆様のライフスタイルに合わせて、そのまま住んでいただいてもいいですし、その骨格をいろいろ飾り付けて、さらに素敵なお住まいに仕上げることもできるのが魅力の一つです。
暮らしとともにしつらえていく楽しみ「ハーフ住宅」とは
ハーフ住宅は、高品質の骨格と外装、水道、電気、ガスと、法律的には住宅として最低限「暮らせる」状態でお施主さんに引き渡す住宅です。 世界の住宅の標準ともいえるスケルトンインフィル。
柱などの木が見えるむき出しの状態から、みずから中を自分好みにしつらえていく。
つまり、家を自由にデコレーションしていくことができる住宅です。
コンクリートの打ちっぱなし住宅の木バージョンともいえる「木の打ちっぱなし住宅」ともいえます。
High quality 高気密・高断熱・高耐震の高い品質
More than reasonable 価格を低く抑えられる
Do it yourself 自分色に仕上げられる
人気の一級建築士が設計した、これら3つのコンセプトを持った複数のプランの中からお選びいただけます。
コストを抑えながら高性能住宅が手に入る反面、お施主さんにも「しつらえる覚悟」を持ってもらう必要があります。
なので「内装まで全て出来上がった状態の住宅が欲しい」「できるだけ自分で手を加えたくない」という方には正直オススメできません。
逆に、「自分好みに自由に作ってみたい!」「ちょっとぐらい不格好でも逆に私らしさが出ていいかも!」 「高気密・高断熱・高耐震で建てたい!でも、できるだけコストを抑えたい!」
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