ハーフビルドを
楽しむ

楽しみながら酷暑を乗り切る・グリーンカーテン

夏の日差しは軒、庇で遮るのが基本ですが・・

エコハウスの基本は太陽熱を制御するパッシブデザインです。

冬は低い角度の日射をできるだけ取り入れて太陽熱で暖房を補助し、太陽が高い角度の夏は逆に日差しが室内に入らないように軒や庇で遮ります。

一度室内に日射が入ってしまうといくらカーテンやブラインドがあっても熱の侵入はほとんど防げません。

夏の日射遮蔽は窓ガラスより外で行うのがはるかに効果的です。

しかし一番暑い時期は夏至ではありません

暑さ対策として軒や庇で直射を遮るのが基本ですが、ここでちょっと考えなくてはいけないのは「夏一番暑いのは8月ごろ」ということです。

太陽の角度が高く日照時間も長い「夏至」は6月末ですから、1ヶ月半〜2ヶ月ほどのタイムラグがあります。

これは太陽熱で地表が温められるのにそれだけ時間がかかるからです。

その一番暑い時期は夏至に比べればだいぶ太陽高度も下がり、西日がかなり部屋の中まで差し込んできますから、軒や庇では十分に太陽の光を遮ることができないのです。

なのでグリーンカーテンの出番です!

そのような盛夏から残暑の季節の室内に差し込む西日を遮るのに効果的なのがグリーンカーテンです。

グリーンカーテンに適した植物はほとんどが本格的に茂るのは7月から10月前半ぐらいでちょうど一番暑い時期の西日を防いでくれます。

そのためには必ずしも植物ではなくてもスダレのようなものを窓の外に下げるのも効果的です。さらに植物は単に日差しを遮るだけでなく緑の葉からの蒸発散効果で気化熱を奪いそれによっても多少温度を下げてくれます。

これはグリーンカーテンだけでなく植栽一般の効果ですから庭木があるとわずかであっても同様の効果があります。

グリーンカーテンは常緑のものは避け、日差しが欲しい時期は葉が落ちるものとするか、あるいは撤去します。グリーンカーテンに適したものはほとんどが1年草ですから枯れてきたら始末すれば良いでしょう。

何と言ってもグリーンカーテンは楽しい

このように夏の日照調整にグリーンカーテンはとても効果的なのですが、それにも増して窓外に緑が見えるというのはとても気持ちの良いものです。緑が心を落ち着ける効果は科学的にも証明されているようです。

加えてゴーヤー、きゅうり、茄子など実のなるものや朝顔、時計草など花の咲くものならさらに楽しめます。地面に植えなくてもプランターで十分可能です。

ちょうど5月の連休あたりが植え頃ですから、今年は何にしようと計画を練って色々植えてみましょう。芽が出てきてだんだん育ち、窓の前を緑が覆って行く。植物の成長を観察するのも良いものです。

グリーンカーテンは一石三鳥、暑さを防ぐだけでなく、緑を楽しみ、花を愛で、さらに食卓を彩ってくれます。

 

この記事を書いた人

SUR都市建築事務所 浦田 義久

SUR都市建築事務所は、自然エネルギー利用のエコハウスに力を入れている設計事務所です。パッシブデザイン技術を用いて、四季を通じて快適で健康的な室内環境を創出します。
高気密高断熱でエネルギー効率に優れ、太陽光発電を設置すればゼロエネルギーも可能です。さらに、地球環境に配慮し、機能性耐震性にも優れた、バランスのとれた設計を目指しています。

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暮らしとともにしつらえていく楽しみ「ハーフ住宅」とは

ハーフ住宅は、高品質の骨格と外装、水道、電気、ガスと、法律的には住宅として最低限「暮らせる」状態でお施主さんに引き渡す住宅です。 世界の住宅の標準ともいえるスケルトンインフィル。
柱などの木が見えるむき出しの状態から、みずから中を自分好みにしつらえていく。
つまり、家を自由にデコレーションしていくことができる住宅です。

コンクリートの打ちっぱなし住宅の木バージョンともいえる「木の打ちっぱなし住宅」ともいえます。

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なので「内装まで全て出来上がった状態の住宅が欲しい」「できるだけ自分で手を加えたくない」という方には正直オススメできません

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